変身的な悲劇ではあるけどどこまでいっても喜劇性が付き纏っているのが良さしかない。爆笑ものの悲劇である薄明かりで父の乳を吸うことの儀式的美しさがすごかったな。身も蓋もないけどなんで好きかってもちろんぜんぜん違うけどちょっとジャームッシュっぽく感じるって気付いた。孤独をユーモアで描く人たちはジャームッシュしかりカウリスマキしかり台詞が減っていく傾向があるのかもしれない。乳を吸ったり飛行機に飛び乗ったりすることでしか繋がりを表現できないことの滑稽さというか誤りであることはわかるんだけど結局どうしようもなくて困る。