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カポーティのseiのレビュー・感想・評価

カポーティ(2005年製作の映画)
3.9
作品を書き上げるために早く死刑になって欲しい気持ちと、死刑になって欲しくない気持ちの狭間で苦しむ話。ペリー・スミスはカポーティが本にすることで自分の刑が軽くなることを期待していて、カポーティは本の取材のため親しくなろうとするというどちらも自らの利益のために友情を築いていく。最後の面会の場面を見てそのように築かれた友情でも本当のことがあると思った。だから、カポーティが死刑が決まって喜ぶ気持ちと最後の面会の場面で悲しむ気持ちのどちらも本当の気持ちなんだと思った。ペリー・スミスはどこにでもいるような人にしか見えないし、殺害の場面でも本人が考えていることとは裏腹に人を殺してしまう。そこが逆に恐ろしく感じた。
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