HicK

みんなのいえのHicKのレビュー・感想・評価

みんなのいえ(2001年製作の映画)
3.7
《現実味があってジワジワ》

【当時】
公開当時、ちょうどうちの親が家を建ててた。「あーでもない、こーでもない」と言ってた姿と重なる。でっかい買い物だからね。「その姿こそコメディーだ」と目をつけたのは三谷氏らしい。とても身近。

【せめぎ合い】
要らない20畳の和室。ドアの内開き・外開き問題。風水による配置。トイレは陽当たりのいい南がいい。いやトイレは北だろう。それなら北と南で2つトイレを作る。そもそもトイレは1階でないとダメなのか。1階にないと家が3代で滅びる、風水的に。…第三者たちが勝手に話を進めて、かやの外となってしまった飯島夫妻が不憫 笑。「自分のいえ」のはずが良くも悪くも「みんなのいえ」に。くだらないミニマルでミクロなコメディーがジワジワくる。

【いそうなキャラたち】
インテリアデザイナー役の唐沢寿明、棟梁役の田中邦衛。モダンvs伝統のせめぎ合い。(ここまでいかなくとも)実際にいそう。頼りない夫役の田中直樹。いそう 笑。そして妻役の八木亜希子。意外にも1番等身大の演技で、マジでリアルな主婦だった。戸田恵子の千本のっこが好きなので、出てきてくれて嬉しい。

【総括】
決して大笑いできる作品でもなく、「ラヂオの時間」のように脚本の面白味を感じれる作品でもないと思うが、時に現実的でジワジワくる作品。
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