ヒモロギ

動物と子供たちの詩のヒモロギのレビュー・感想・評価

動物と子供たちの詩(1971年製作の映画)
4.2
カウボーイが子どもたちを動物扱いして柵に閉じ込めたり射殺したりするという気ちがいじみたシーンから始まる本作。子ども版『イージー・ライダー』という印象をもちました。ラストもなんか『イージー・ライダー』っぽかった。

要はサマーキャンプを脱走した子どもたちの話なんですが、このサマーキャンプというのがまた曲者で、レクリエーションの最下位グループに表彰式で尿瓶を授与して嘲笑ったり、公開処刑のようにおしおきの尻叩きをしたりと、根底に流れる思想がマッチョすぎます。さすがアメリカ。まかりまちがってアメリカに生まれたら最後、子ども時代は弱・即・斬のサマーキャンプ、高校時代は校内カースト制度の総決算たるプロムパーティー、大人になれば折角の休日を浪費してまで行なわなければならないバーベキューパーティー……息つくヒマもない地獄イベントの数々。いやはやアメリカ人に生まれなくて本当によかったよ。
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