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大氷原のzokomaのネタバレレビュー・内容・結末

大氷原(1962年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

主役に昇格(?)した時期の宍戸錠の作品には、意外に異色作が多い。北海の海豹猟に題材を求めたこの映画もその1本だが、既に定着していた”エースのジョー”ではない、主演者としてのイメージを求めてのものではないかと思われる。実際に氷原の上で撮影したと思われるシーンも多く、見せ場もそれなりに盛り込んであるのだが、クライマックスの決斗シーンなどは日活撮影所で毎度おなじみのキャバレーの中で展開されたりするのが残念。
『海の勝負師』では強烈なヒロインを演じていた中原早苗は、今回はお付き合い程度の感じだが、それに代わって強烈な印象を残すのが、ギリヤークの娘を演じる和泉雅子。『非行少女』の1年前の作品だが、単に映画に華を添える彩りではなく、映画全体の世界観をしっかりと受け止める演技者として存在している。とにかく彼女を観るだけでも一見の価値あり。
ちなみに当時15歳、おそろしい子!
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