「トップガンマーヴェリック」になかなか行けないので前作を復習しておこうと観出したら…あれ、なんか違う?!💦
織田裕二主演、村川透監督による「和製トップガン」。パクリ上等はともかく、さすがの酷評に劇場公開時はスルーして結局は観ないままだったので、今回いい機会だと思って初鑑賞。
え、普通に面白いやん!航空自衛隊のイーグルとファントムがいっぱい観れて、発進からドッグファイトまで全然楽しめる。
やっぱり自分は男の子だなぁ〜と思いながらワクワクして画面に食いついてしまった。
のだが笑
人間ドラマの部分がまあ杜撰。臆面もなく「トップガン」を模倣していることは、この際許す。どころか、ベストガイというのはトップガンのさらに上の称号ということになっていて、これが空自で本当にあるのかどうか知らないけれど、その心意気だけはひとまず買おうじゃないか笑
もともと「トップガン」自体、映画通の中では馬鹿にしてしかるべき作品で、あれを傑作なんてとても公言できる雰囲気ではなかった。とは言っても昔はSNSが無いから知り合いと話すくらいしか出来なかったわけだけれど。
その中でもここが「トップガン」の受けたところだろうというエッセンス…過去のトラウマ、女性教官とのロマンス、訓練中の事故による自信喪失、ライバルとの小競り合い、そうした要素の上っ面だけをすくい取って詰め込もうとして完全に破綻したひどい物語にはただただ唖然とさせられる。
トレンディドラマに免疫がある世代なので別に腹は立たないし、そうそうこのチャラくて寒いセリフ!このダサいファッション!この眉毛!この音楽!全部が80年代バブルの最後っ屁として懐かしむことはできる。
ネタバレしてもなんの問題もないと思われるので笑、観る気も無い方にちょっと書かせていただくと。
外国人歌手のシェリーが異様に推してくる、教官のギャグが凍りつくほど寒い、織田裕二より東幹久のほうがイケメン、古尾谷雅人の大根ぶりが冒頭からエンディングまで絶望的、ラストバトルがただの模擬戦で緊迫感ゼロ、ヒロインが財前直見という華の無さ、にもかかわらず衝撃的な再会シーンと、なぜか「トップガン」が「愛と青春の旅立ち」に変わっていく(近藤房之助がまるでジョーコッカー笑…あ、ビーイング勢のサントラは映画と切り離せば良き)。
まあまあサラッと描かれてるけれど、結局織田裕二はベストガイじゃなくてトップガンってなんの冗談?w
それよりなによりいちばん最後の盛り上げイベントがなんと教官の黒沢年男の退任て…最後のナンダコレ感が壮絶すぎたw
肝心のソ連のミグやスホーイとのバトルが急にアサイラム級のヘボいCGになるのも酷評されていたけれど、まあしょうがないかな、というレベル。これはボクが特撮ファンとして薄目で鑑賞する技術を会得しているからと自分で納得w
でもお金払って劇場に「和製トップガン」を観に行ったらそりゃ怒るわな笑笑
ジェット機が飛ぶだけでワクワクが止まらないという方はもちろん、このあらゆる頓珍漢を楽しめるだけの心と時間に余裕のある方には一見の価値はあるとお伝えして。これスコア3.0以上つけるのは他の映画に失礼かなと思ったので、ホントはもう少し上でもいいよ。
なんにせよこれでじゅうぶんにハードルを下げることが出来たので、安心してマーヴェリックに会ってこようと思う😆
追記 トップガンマーヴェリックを観て。
主演織田裕二、特技監督樋口真嗣で「BEST GUY ゴクウ」を作ってほしい。頼むから作って、そしてやらかしてほしいw