クマヒロ

西部戦線異状なしのクマヒロのレビュー・感想・評価

西部戦線異状なし(1930年製作の映画)
4.5
映画初期ならではのセリフに頼りすぎない画面の力で戦争の愚かさを表現しており、本当に素晴らしい作品でした。
戦争映画には苦手意識がありましたが、本作は誰にでもおすすめできる作品です。

冒頭からタカ派の教師による戦争教育、軍曹になることによりパワハラ体質になる同郷の人等、戦争により変わりゆく人々が非常に印象的です。

実際の戦闘描写はもちろん、飢餓描写、後遺症の描写についても描かれており、その全てに今にも通用する圧倒的な説得力を感じます。
『メトロポリス』がSFの基礎なら、『西部戦線異常なし』は戦争映画の基礎を築き上げたのだろうと思います。
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