◾️止むことのない叫び
第一次大戦中に激戦を繰り広げる西部戦線に配属された若者の姿をとおし、戦争の惨さ、虚しさを描く反戦映画。
リメイク版の配信が始まりましたが、それ以前から名作として名高い1930年版を鑑賞しました。
戦争は誰が煽り、誰が手を汚し、そして犠牲になるのかを本作は1世紀近くの間叫び続けてきたものの、ウクライナ侵攻をはじめとして今なお多くの紛争・戦争が続いている世情に虚しさを感じざるを得ません。
戦場の実情を端的に表すタイトルにはこれ以上ない冷たさを感じ、また、その実情は全く変わっていないと感じられます。
人類の負の歴史はいつまで続くのか。その答えが見つかるのは残念ながら遠い先(あるいは、その時が訪れることはない)のかもしれませんが、叫び続けることはできます。主張をすることは芸術の存在理由の一つであると思いますので、こういった作品を見るということも大切にしてもらいたいところです。