まごー

真人間のまごーのレビュー・感想・評価

真人間(1938年製作の映画)
4.2
フリッツ・ラング。
歌唱シーンはOP含め3曲。後半は一切無いので視聴感としてミュージカル映画っぽくはないかな。
(Wikipediaではミュージカル映画カテになってる)

社長のご厚意で前科者をたくさん雇っているデパートがあった。
そこで働く元ギャング、彼はとある店員の女性に恋をしている。
しかし、堅気相手に恋をするなんてとんでもないと想いを押し殺し、
新天地カリフォルニアに旅立とうとする。
が、そこで逆に女性から求婚される。
二人はめでたく結婚をして、幸せな日々が待ち受けているかと思いきや……。なんとその女性には秘密があるのだった。

というような話。
基本的にはラブロマンスでキャプラ的な人情喜劇。
後半、主人公が『拳銃貸します』スタイルのトレンチコートに扮するあたりからは、
フィルム・ノワール的な映像に変わる。
ここらへんがすごくフリッツラング!!!って感じで、
映像に色気があってすごく良い。

そして何より面白いのが、最期のほうで女性がギャングたちを説得するシーン。
そんな説得の仕方をするのかと感心してしまった。

ギャングとか怖い人たちがちゃっかり良い人になる『一日だけの淑女』タイプのストーリー。
ほっこりできる良い映画でした。

シルヴィア・シドニーが可愛い。
まごー

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