序盤、トニーとタイアンがダンスクラブで出会うシーン。ここで二人は一言も会話を発さずにアイコンタクトだけで意気投合し、流れるようにアクションシーンへ突入していく。
スピード感があって無駄もない。なのにラブストーリーに関係するシーンでは急に寡黙になるという、ギャング同士の抗争の合間に展開される全く作風が異なる恋愛模様が映画全体のアクセントとして機能している。
絵に描いたようなステレオタイプのギャングスタイルやド直球のエンディングは説得力に欠けるけど、最近まで差別的な扱いをされてきた異なる人種間の恋愛を描くという意味ではある程度テーマを分かりやすく絞っていて及第点かも。