アベル・フェラーラ版ウエストサイド・ストーリーと聞いて。
隣接するリトル・イタリーとチャイナダウン。
利権争いで若者たちの間ではもともと火種がくすぶっていて…そんな最中出会ってしまったロミジュリなふたり。
イタリア系のトニーとチャイナ系のタイ。
二人が惹かれ合ったがきっかけで抗争が起きる。
観て思ったのが意外と焦点はロミジュリな二人ではなくて、ふたりの兄たちの間の激化する抗争。
そのまた上の世代の組織を牛耳る老中たちは無駄な抗争をせず共存路線。
そこの世代の軋轢も描かれていてゴッドファーザーなような、場所からはイヤー・オブ・ザ・ドラゴンなような雰囲気でもあった。
建物、路地裏、セットがめちゃくちゃいい。
いきいきとしたリトルイタリーの描写。
信号機から吊り下げられた見せしめの遺体にびびる。バイオレンス描写は暗さが光る。
タイちゃんのお兄ちゃん(ラッセル・ウォン)、ロミオなトニー(リチャード・パネビアンコ)ふたりは目の保養。