InSitu

ラルジャンのInSituのレビュー・感想・評価

ラルジャン(1983年製作の映画)
4.7
この映画死んでるみたい。全ての登場人物が無表情で、全ての人物の発する台詞が棒読み。生気が全く伝わってこない。それと、カメラが変な所ばっかり映す。特に人の手足とドアをやたらと映す。この上記の二つの特徴(生気が無く、変な所にクローズアップするカメラ)に当てはまる映画といえば、エドワードヤンの恐怖分子と黒沢清のCURE(というか黒沢作品ほぼほぼ全部)。別の方もそう書かれていたんで、恐らくこの二つの作品の元ネタはこれなのではないか。その理由も頷ける程の傑作だった。下手なホラー映画より何倍も怖い。ピアノの横のグラスのシーンなんか、そうなるって分かってるのに声を上げてしまったくらい。
もっとロバート・ブレッソンの映画観たいけどどこもレンタルしてないし、セルは高すぎて手が出せない。このもどかしさは、クーリンチェ少年殺人事件が観たいけど観れない時のもどかしさに並ぶ程のもどかしさだ。
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