これがひとつの映画の境地なのかもしれないなあと。
手のアップや、ドアのアップ。
パンも最小限で、顔も無理して映さない。
画面がこれほどさっぱりしているのに、飽きがこない。
恐らく、そこには音の効果があるのだと思う。
BGMもないが、その代わりひとつひとつの物音に集中力が高まる。
90分もない映画だが、とてもよく出来ている。他の人が作ったら絶対100分はいってた。中に入っていた解説の対談を読んだら、最近のやつは3時間とか撮るけど無駄でしかない。って言ってて笑った。
僕は映画は、基本的には引き算だと思ってるので、この映画は完璧だと思った。