小さな悪が徐々に膨張していく。
友達への借金、偽札、偽証、殺人…。
冤罪によって理不尽に投獄され、家族に見捨てられた男の凋落を淡々と描く。何気無い日常に潜む金の恐怖。極々小さな火種さえあれば、悪は…
一旦坂を転がり始めれば
他人にも 自分でさえも
もう転落を止めることはできない
行き着くところまで下へ下へ
ただひたすら転がり続ける
善良に生きていても
何かのきっかけで‘たが’が外れてしまえば…
静かな狂気に満ちている。ほんのいたずらによる偽札によって人生を狂わされる主人公。金に執着する人間の醜さと、金で全てを解決しようとする富める者への風刺を感じた。殺人を示唆するシーンの静寂が本当に恐ろし…
>>続きを読むこれはブレッソンらしく、不思議な魅力がある。あらすじはそんなに特筆することもないんだけど、BGMなしで「音」が妙に心地いい。サイレンやドアの音から歩く音まで、日常生活の心地良さが味わえる。それと同時…
>>続きを読む偽札
それは遊び程度の
軽い気持ちから始まった
子どもたちの犯罪
知っていての罪と
知らないでの罪
自分のせいではないのに
転落していく人生…
理不尽の中
いつの間にか
自分が崩壊してしま…
乾いた描き方をしているにもかかわらず、流して観ることを許さない強い意志を感じる作品。
ロベール監督の代表作「スリ(掏摸)」はまったく乗れなかったが、今作はツボに見事にはまってしまった。
説明不足な…
ロベール・ブレッソン監督作品、Filmarksのレビュー数が「スリ」に続いて多いのがこれ。遺作となった「ラルジャン」。トルストイの原作「ニセ利札」の映画化で、カンヌ監督賞を受賞した作品です。
「ス…
知らずに使ってしまった偽札により
人生を狂わされた男の話。
自分のところに
回ってきてしまった偽札。
男はそうと知らずお店で使ってしまい
それがバレて逮捕される。
そこから彼の転落人生が始ま…