正直映画としてはかなりつまらない部類に入ると思うんだけど、よかったところをいくつか。
まず黒木瞳が美しい。
どのシーンを観ても感嘆してしまう。
黒木瞳のPVとしてならまず最高峰の出来でしょう。
2つ目は、テーマが一切ぶれていなかったこと。
いやストーリーはつまんないし、キャラに魅力を感じることもなかったんだけど、『主人公は何があっても夫との愛のため生きる』っていうのがありありと伝わってきた。
夫との愛の下に極道の妻としての自覚があり、その下に母としての愛があり、その下に女としての普遍的な感情があるーそれが頑固すぎるまでに明確だった。
全然ハリがない主人公のキャラも、夫への愛故に今の道を進んだ普通の女性なんだってことを返って強調しているようにも思う。
まあその夫への愛も特に何も説明がないからいまいち説得力はないのだが…。
とはいえ、普通の女性が極道に身を窶して成長していくっていう話は結構あれど、こういう普通の女性のまま愛に生き、その結果として極道としての仁義を達成するっていうのはあんまり無いのかも。
あとわたしの集中力不足もあると思うが、土地をめぐっての取引がいまいちよくわからなかった。
観てよかったけど、人にはそんな勧めないって感じの映画でした。