すー

河内のオッサンの唄のすーのネタバレレビュー・内容・結末

河内のオッサンの唄(1976年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

メモ:意外に見れる。というか結構面白かったやんけワレ。
現代の倫理で解釈すると議論の余地なく問題だらけではあるし、ところどころ何言ってるかわからないし、そもそも主人公いつもお前が悪いんやんけとかツッコミどころは満載だけど。まあいっか。と思えばエンターテインメントしてる。

まずは1976年という時代が持つ雰囲気と、河内という場所の持つパワーみたいな、歴史と文化の資料を見てるような楽しさ。こんな時代だったんだあ…。とか。
役者もみなさん良かったです。中でもミヤコ蝶々はもう河内という場所を知らなくてもその場所に「いそう」な感じ全開で、色も匂いも形も場に溶け込んでそこで生活してるおばあちゃん感が出てて。なんかもうキャラクターとして好き。かっこいいしね。
若き日の岩城滉一は安定に男前。こちらもしっかりかっこいい。

主役はとにかくどうしようもないクズなんだ。奥さんを博打のカタにして負けてしょぼくれてるくせに、それを救出にいった弟分をぶん殴る。「余計なことすんな!博打のケリはちゃんとつけなきゃいかんのじゃい!ワレ!」みたいなノリで。おおよそ、感情移入できない一見しても二見してもダメ人間。
そんなかばいようのないクズなんだけど、なぜか奥さんに愛され、弟分にしたわれ、市民権を得ているのは、人徳というか人たらしというか。
時々表情が妙に可愛いも無視できない要素かもしれない。
憎めなさの持つ力というか、理由分からなくて不思議なんだけど最後ちょっと好きになってる自分がいたやんけワレ。
てやんでべらぼうめやんけ。
すー

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