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戦場のメリークリスマスのKのレビュー・感想・評価

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)
4.0
デヴィッド・ボウイの美しさに目を奪われ、坂本龍一の音楽に耳を犯される。

戦争映画でありながら、戦闘を描かずに戦争の無意味性を表現している。

集団と個人の対比をきれいに描いている。個人的思想を抹消しているものと、個人(ひとりの人間)として生きているもの。最後、生死がはっきりと分かれる。

集団に属することで「人間」ではない存在になっているが、徐々に「人間」のようになっていく。その彼らの些細な心の動きは、音として聞こえるくらいはっきりしていた。

「私がしたことは、他の兵士がしたことと同じです」

この言葉が映画の哀しみを物語ってるし、社会を表してるようだった。
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