サンタフェ

戦場のメリークリスマスのサンタフェのレビュー・感想・評価

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)
4.8
2023年は邦画も観たい②

邦画の名作を履修していきたいと思いつつ全くどの作品が名作なのか作品を探しづらすぎて自分でFilmarksの統計からオールタイム100選を作ってしまいました!(宣伝)
https://note.com/santafe______/n/n0eea2c226cdf

100選からの観賞、記念すべき1作品目。大当たりでした!めちゃくちゃ感動してしまった…。

「日本人個々人を嫌いになりたくない」というローレンスの台詞が全て。絶望的に文化思想の異なる登場人物がいかに一人の人間として向き合うか、これ以上なくエモーショナルに描かれていました。

この相互理解というテーマを作品の制作体制が体現しているのも素晴らしかったです。近年の海外ドラマはNetflixなどを中心に多言語・完全現地キャスティングが浸透しています(映画はわりと今も英語中心主義的な雰囲気が強いですが)。しかし本作はこの時代に2023年と全く見劣りしない完璧な多言語作品でした。本作にはメタ的な事情で英語を流暢に話す日本人もなんちゃって日系キャストも出てきません。

私の世代から観るともはや日本兵サイドに共感できるところが皆無に等しいので、より日本人キャストの演技に釘付けになってしまいました。前述した通り素直に日本人を起用しているので一挙一動の態度・喋り方がいかに異質かが伝わってきて、また逆にローレンスやセリアズのスタイルの良さや金髪といった身体的特徴が映えること映えること。

さすがに「戦場のメリークリスマス」というタイトルは知っていましたが、その他の前情報は皆無で観賞したので「あぁ〜坂本龍一の曲で有名なあれか〜」と呑気に観始めたら坂本龍一が音楽だけじゃなくめちゃくちゃ役者しまくってるしデビッドボウイが出てきちゃうしでびっくりしちゃいました。

いや〜観てよかったです。
サンタフェ

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