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戦場のメリークリスマスのshuのレビュー・感想・評価

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)
3.7
虐げる者と虐げられる者。
という単純な二項対立では済まない関係。
何故か人間的に惹かれたり、嫌いだったり。
そういうことは僕らの日常でもよくあることで。
自らを正しいと信じることでしか自らの行為を正当化できないしそう信じることで歪み続けていくそんな特殊な状況下では愛や憎もまた歪なのだろう。
戦争が狂わせる人々。そこで生まれる一瞬の絆に似た何かと、あっさり裏切られる日々。

それにしても改めて観ても坂本龍一とデヴィッド・ボウイの色気凄いな。
そして北野武の存在感よ。

あまりにも有名なメインテーマの、日本的でもあり西洋的でもあり、しかしそのどちらで捉えようとしても「異国的」な香りのするこの旋律とサウンドは何なんだろうな。いつ聴いても胸が締めつけられる。
ピアノアレンジの方が今では聴く機会が多いけど、やはりこの原曲にしかない味わいもまたある。
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