R.I.P. Ryuichi Sakamoto
切り口が独特な異色の戦争映画。もっとも、主な舞台は収容所で銃撃戦もないので、どちらかというとヒューマンドラマ寄りだと思う。邦画なのに日本を美化しない点も印象的。
多くを語らず、表情や行動から様々な解釈ができる。坂本さん演じるヨノイ大尉の、職務を全うしなければという責任感と、セリアズへの想いで揺れる葛藤が言葉不要、表情で分かる。
北野武さんの荒削りで後のヤクザ映画にもつながる迫力ある演技にも注目。涙を誘う『Merry Christmas, Mr. Lawrence』も言わずもがな素敵です。
そもそも、本業が役者ではない人が多い中、こんな名作が生まれることが凄い。
