柵の中で、少しずつ少しずつ紡がれていく友情の物語。
一通り観た後、このレビューの為に改めて早送りで見返した。
42分。
ヨノイは、ロレンスに自身の本音を述べる。
「できる事なら、君ら全員を招き、満開のサクラの木の下で宴会を開きたかった。」
互いの抱えた責任と時代、「秩序」が、巨大な隔たりとして在り続け、ヨノイやハラは自己矛盾と向き合い続けた。
それを裏付けたシーンがある。
一つは、ヨノイからジャックへの敬礼。
もう一つは、戦後のハラとロレンスのシーン。
ハラがロレンスに対して、"Mr."を付け、敬意のある話し方をしていた。
これこそが、ハラにとって、友人への本来の姿勢なのだろう。
友人になって良かったのならば、こうやって敬意を向けて話したかった、
"Merry Christmas,Mr.Lawrence."は、ハラからロレンスへの最大の敬意である。
改めて、坂本龍一さん、最高の音楽をありがとうございました。
本作で流れた音楽、非常に心地良かった。
ご冥福をお祈りします。