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戦場のメリークリスマスのlovepeaceのレビュー・感想・評価

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)
4.3
当時、高校生で映画館に見に行った。
たけしが好きだったので、当たり前に見たけど、その頃はお笑い芸人が映画に出ること自体が珍しかった。特にこんな大作では。
たけしの演技は、彼のキャラもあって「上手くない」のがほぼの評価だったし、最後のシーンで大写しのたけしの笑顔に館内に笑いさえ起こったと聞いたこともある。
でも、今こうして見てみると、たけしの演技が良いわ。原軍曹のシャイで一途な面が垣間見られる。
この映画、こんなに良かったんだね。坂本龍一さんが亡くなってリバイバルされている時に映画館で見たら良かった。

最初にあの音楽が流れてくる時に、もう鳥肌立った。
当時、たけしのオールナイトニッポンで撮影の裏話をよく話していて、大島渚監督の面白話しや教授と話した事柄など幾つも思い出した。
たけしにとっても、坂本龍一にとってもその後の仕事に繋がる一大イベントになるとは思っていなかっただろうな。

ウケたのは坂本龍一の化粧。
なんでだったんだろう?
神がかった立ち居ふるまいが三島由紀夫を思い出させた。

内田裕也やジョニー大倉も良かったな、そうだ出ていたんだよね。
内藤剛志が細くて若い。
三上博史、何処に出ていたの?と思って見直したら、後半にデビット・ボウイに飛び掛かっていく役だったね。
無名のときで若い。この後に「私をスキーに連れてって」でブレイクしたんだよね。

戦争って、それぞれの国の名誉の為に戦ってるんだ。
精神論も多くて、宗教的な違いも大きい。
無神論者がほぼの日本では、神は天皇だったのだろうか。
ヨノイが原に煙草を渡すシーンで菊花紋章が印字されたタバコをみて、そう言うことなのかな?と思った(ゴメンナサイ戦後生まれなもので無知ですね)

ローレンスが禅の心を持っていたので原軍曹と心を通わせたのかもと思ったり。
とにかく音楽も含めて日本の宝的な作品だと確信した。
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