とむ

戦場のメリークリスマスのとむのレビュー・感想・評価

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)
3.8
関東軍の高圧的というか、高慢で暴虐極まりない態度は見てて目に余るものがある。
何でこいつらこんなに偉そうなんだ…。

行を強要して「精神を清める」っていう目的が「俘虜を弾劾する」っていうのにすり替わっているところから、当時の日本軍の支離滅裂感が良く出ていると思う。
日本の小学校の教師とかの理不尽な対応とかってここからの潮流なんだろうな。


セリアズ(ボウイ)が「これはなんだ!」と差し出された赤い花を喰らいつくシーンがスゲー好き。格好良くて。

一歩前に出て、敵対将軍にキスをする。
昔できなかったことを今、そこですることで、これ以上人の人としての尊厳を失わせないという、彼の決意に見えてすごく素敵だった。


有名すぎて映画は知らずともそこだけは知っているっていうラストシーン。
環境は違えばそこには確かな友情があったかもしれないっていう切ない感情が、
音楽も相待って響くんだけど、
当時の関東軍を擁護する様な印象もなんとなく受けてしまってなんか少し嫌だった。
とむ

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