ナイトメアシンジ

ディスタービアのナイトメアシンジのネタバレレビュー・内容・結末

ディスタービア(2007年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

「映画『ディスタービア』のデビッド・モースの演技をネタバレ全開で話します」

今日、ご紹介するのは、デビッド・モースの演技が話題になった2007年公開のアメリカ映画「ディスタービア」です。

このサスペンス映画「ディスタービア」は日本では、2007年11月10日に公開されています。
上映時間は104分。

原題のDisturbiaという言葉は造語です。
”Disturb”(邪魔する、心配させる、不安にさせる)と“suburbia”(郊外)をあわせたフレーズらしいです。

意味は”平安なストリートの死角”とかでいいかな。
(めちゃくちゃ、勝手に意訳しました)

制作総指揮にアイヴァン・ライトマン。
(1984年に大ヒットした映画「ゴーストバスターズ」の監督です)

この映画「ディスタービア」には、スティーヴン・スピルバーグも制作に参加しています。

主演のケイルには映画「トランスフォーマー」シリーズ(2007年~)のシャイア・ラブーフ。

監督はD・Jカルーソ。
(2008年のスティーヴン・スピルバーグ総指揮のサスペンス映画「イーグル・アイ」や2017年のヴィン・ディーゼル主演映画「トリプルX:再起動」などの監督です。シャイア・ラブーフは「イーグル・アイ」でも主演しています。いいコンビ)

デビッド・モースの役は主演のシャイア・ラブーフの良き近隣住民、ミスターターナー。
(実はシリアル・キラー。最初からネタバレですいません)

デビット・モースについて

デビット・モースは1953年10月11日アメリカ合衆国マサチューセッツ生まれ。
高校卒業後、演技を本格的に学び、オフ。ブロードウェイの舞台などに立つ。
その後、TVや映画に活躍に場を移し、フランク・ダラボン映画「グリーン・マイル」(1999年)やショーン・ペン監督の映画「クロッシング・ガード」(1995年)など多数の映画に出演しています。
(映画好きなら、一度は見たことのある顔のはず)

その他の出演者も紹介しましょう。
ケイルの母親ジュリーにキャリー=アン・モス。
(ご存知、映画「マトリックス」シリーズのトリニティ。相変わらずの美しさ!)

制服警官グティエレスにホセ・パブロ・カンティーロ。
(2006年のジェイソン・ステイサム主演、へんてこアクション映画「アドレナリン」の敵役リッキー。何がへんてこだって?アドレナリンを出し続けなければ、死んでしまう殺し屋のお話だからだよ。あらゆる手段でアドレナリンを出し続けるわけだよ。ヤクあり、AEDあり。Googleユーザーの86パーセントが高評価している映画だけど、筆者はうーん…って感じだよ)

パーカー刑事役にヴィオラ・デイヴィス。
(2011年の佳作映画「ヘルプ~心がつなぐストーリー」でアメリカ放送映画批評家協会賞などを受賞している名女優)

では、映画「ディスタービア」のあらすじをご紹介しましょう。

映画「ディスタービア」あらすじ

主人公ケイルは高校生。
ケイルは釣り旅行の帰り、父親を交通事故で亡くしたショックから立ち直れないでいた。
ある日、ケイルは教師の不用意な一言に激高して、その教師を殴ってしまう。
暴行罪を問われたケイルは、法廷から3ヶ月間の自宅軟禁処分を言い渡される。
足首に監視システムを付けられ、自宅の庭までしか出ることができなくなったケイルは、暇つぶしに近隣住民への覗きを始める。
覗きに没頭していたある日、裏手に住んでいるターナーが女性行方不明事件の容疑者ではないかという疑いを持つケイル。
ケイルは隣に越してきたアシュリーと友人ロニーの協力のもと、ターナーの見張りを始める。やがて、ターナーはケイルたちの監視に気がつくが…。


映画「ディスタービア」は、!平和な郊外に住む、近所の住人が実は殺人鬼だったら?”
というモチーフから展開するお話です。
”最初は妄想だった疑いが真実だった!”と言う展開はサスペンス映画では常套ですが、自宅軟禁の主人公というところがミソ。
(1954年のヒッチコックの名作サスペンス映画「裏窓」を思い出しますね)

ディビット・モースの映画「ディスタービア」の演技

実はシリアル・キラーというミスター・ターナー役のデビッド・モースの演技は、代表作と言ってもいい「グリーン・マイル」の死刑囚官房の副主任ブルータス・ハウエル役とは180度違います。
映画「グリーン・マイル」では、トム・ハンクス扮する主任ポール・エッジコムの片腕で、温厚で正義感の強い大男を演じています。
(笑顔で人の良さがわかる芝居)

映画「ディスタービア」では、尾行してきたアシュリーの車に乗り込み、アシュリーに”優しい言葉で諭す”シーンがありますが、これが”なかなかの迫力”です。
(威圧感がスゴイ)

また、こんなシーンもあります。
ケイルの家のキッチンに突然現れるミスターターナーこと、デビット・モースとケイル役のシャイア・ラブーフとの対峙の場面。
身長176センチのケイルと193センチのミスターターナーが向かい合います。
そのデビット・モースの静かな佇まいが画面に緊張感をもたらすのです。
(いい役者は一瞬にして雰囲気を変えることが出来る)

”いいひと”の役が多い、デビッド・モースの悪役ぶりに驚くクライマックスはもう最高です。

脇を締める役者も悪くありません。
うーん、惜しむらくはケイルが恋心を抱くアシュリー役サラ・ローマかな。
(2006年、ホラー映画『呪怨 パンデミック』で映画デビューした元モデル)

キュートさがチト、足りないかも。
スタイルはいい。
(モデルだから)

演技力も今ひとつ。
(ヘタではない)

残念ながら、サラ・ローマは筆者の好みではありませぬ。
(時代劇風に言ってみました)

でも、映画「ディスタービア」のデビット・モースの”静かな狂気”の演技は見る価値あり。

お時間あれば、御覧下さい。

”今宵も悪夢は世界のどこかで誰かが見る”

(ナイトメア・シンジ)