田舎町の鉄工所で働くロシア移民の仲間達の日常をたっぷり見せた後、ベトナム戦争へ。そこで唐突に繰り広げられるロシアンルーレットの壮絶すぎる極限状態。ベトナム戦争の悲劇を強烈な場面転換で見せてくれます。
特に出征前にロシア正教風の教会で行われる結婚式のシーンはかなり尺をとってますが、そこで歌われるのは讃美歌です。いっぽう最後には仲間の日常が破壊された後に愛国歌を歌います。その対比がすごい皮肉でした。鹿狩りとロシアンルーレットの対比も見事です。
ベトナムのシーンはかなりリアルです。特にサイゴン陥落直前の混乱の様子などは報道映像のよう。途中で現実の映像っぽいものが挿入されますが、それでも違和感がないくらいです。戦闘シーンはほとんどないのですが、それでも戦争の壮絶さは十分に伝わってきました。
全編通して、構図が決まっていてくすんだ色味も良い味出してる映像を眺めているだけでも楽しいですし、かっこよすぎるロバート・デニーロと、美人すぎるメリル・ストリープ含めた役者人もみんな良い味出してます。