Yuki

ディア・ハンターのYukiのレビュー・感想・評価

ディア・ハンター(1978年製作の映画)
4.0
原題The Deer Hunter (鹿狩り)

いやー、長い!けど良かった、、。
会社の警備員さんオススメの作品
余韻すごいし、語りたくなる映画や、、、

よくある戦争映画とは一味違う、人間ドラマ的要素が大きい。

色々深すぎて、考察を読めばさらに後から考えることがあって、、とてもこの文章にはまとめられない、、

構成は、故郷ピッツバーグ郊外の美しい景色での日常と、ベトナム戦争の残酷な世界、そして帰国後の現実という3つのパートに分かれている。

それぞれにテーマ曲「Cavatina」がとっても合っていて、スーッと染み渡るように情景や心情が入ってきた。

特にこの映画の中心となっている
「ロシアンルーレット」、「鹿狩り」における変化が印象的

「ロシアンルーレット」は撃てないから撃てるになって、「鹿狩り」は撃てるから撃てないになる、、

ベトナム戦争時の人間とは思えないような狂った世界線が、人の心にどうしようもない傷を作ったのが伝わってきた。

直接的ではないけど、タイトルや所々出てくる鹿の存在も物語に深みを与えてるなあと思う。

デニーロ演じるマイクも良かったけど、ニックの演技がすごい。
中盤と終盤のロシアンルーレットのシーンが本当に良かったし、こっちもドキドキしたし、胸に響いた。

Do you remember the trees? Remember all the different ways of the trees? Remember that? Remember? Huh? The mountains? Do you remember all that?

One shot?

One shot!

↑ここに救われて、また突き放される名シーン。冒頭の結婚式シーンがやたらと長かったのもわかる。

この映画はベトナム戦争を描いた最初の映画らしい。

ベトナム戦争に出た兵士に対する最大級の敬意と、戦争反対の強いメッセージを感じたとても良い作品でした。
Yuki

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