青二歳

白毛女の青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

白毛女(1950年製作の映画)
2.3

このレビューはネタバレを含みます

こ…これはすごい…中国共産党による革命賛美、国民党こき下ろしの…国策映画…いやもはや伝奇映画。「国民党は人を鬼にするが共産党は鬼を人にする」がテーマ。50年製作。

【あらすじ】国民党支持者の鬼畜地主に強姦され、親に売春宿に売り飛ばされ、山間に逃げた少女がその恐ろしいトラウマと凄惨な生活によって白髪になるも、抗日戦線を張る八路軍(ここからおかしいですがプロパガンダなのでスルー)によって助けられ、共産党員のかつての恋人としあわせになる(髪も黒髪に戻る!)…という…ミュージカルです。…ミュージカルでした…

これ松山バレエがバレエ化してるんですよね。1955年に…
国交正常化の遥か以前のこと。55年というと、中国共産党は虎視眈々と民間交流固めて外堀埋めようとするころで、日中通商とかで協会が作られたり、限定的に交流し始める頃。
翌56年になってやっと、戦犯扱いされた日本人1000人の帰国が叶うという、戦後なんて簡単にいうが戦争は終わってないという厳しい最中。11年捕らえられてやっと帰国ですよ。
…で松山バレエは何やってたんでしょうか…ちなみに中国芸術院とかでもバレエコースはあって、優れたバレエダンサーを輩出しますが("小さな村の小さなダンサー"は良い映画です。参考に。)、国産バレエもたくさん作っている。文化大革命の頃はとかく革命賛美の作品が必要だったので、革命舞台・革命バレエが盛んだった。
でも松山バレエがこの"白毛女"をバレエ化する意義ってなんでしょうか…?しかも55年に。松山バレエ設立者は元内務省の官僚なのは知っていますが。でもこの辺の事情知りたい。なんなんだろう。58年には訪中で公演打ってるんですよね。
青二歳

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