くわまんG

ノッティングヒルの恋人のくわまんGのレビュー・感想・評価

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)
3.5
あらすじ:サヨナラが教えてくれたの。貴方の本当のやさしさ。―――森口博子『Eternal Wind』より

やや不揃いな巻き髪、やや寂しげな猫背、子犬のような瞳で弱々しく優しく微笑む隠れイケオジのウィリアム。全盛期ヒュー・グラントのこの絶妙な綻びを、当時数億の女性が繕いたがったはず♪

完全無欠のモデル体型、美人かつ愛くるしい顔立ち、興奮すると紅潮して風呂上がりの少女のようになるアラサー、アナ。ジュリア・ロバーツのこんな隙を、当時数億の男性が埋めたがったはず♪

いい人だけど少し臆病なウィリアムと、ハイスペックだけど少し身勝手なアナが、傷だらけの状態で出会い、お互いにできなかったことを克服して結ばれるお話。がんばる二人は応援したくなる人物だし、主演二人の容姿と演技は完璧だしで、楽しくハッピーエンドを待つ二時間でした☆笑

ただ、現実にトレースできるかというと、感動移入できるポイントが少な過ぎてかなり厳しい。娯楽としてもクライマックスがちょっと間延びしていて、やや多幸感不足に感じましたねぇ。

そんな中でも個人的に好きなのは、ブラウニーを譲り合うシーン。離婚、解雇、不妊、減量…みんな自分と同様何かしらに苦しんでいることに気づけたら、人に優しくできるってもんですね。ハゲが奥さんを抱きかかえるところと、再びハゲが奥さんを抱きかかえるところと、同居人が車を降りてヒーローになるところも、アツくてよかったですねぇ。

虫歯できそうなほど甘いリチャード・カーティスの脚本は、脇も甘くてご都合が過ぎるので、因果応報好きの僕には合いませんでした。でもまぁスイーツってたまに食べると倍美味しいですからね、正直鑑賞中はずっとニマニマしてましたわ♪笑