デニロ

濡れ牡丹 五悪人暴行篇のデニロのレビュー・感想・評価

濡れ牡丹 五悪人暴行篇(1970年製作の映画)
3.0
1970年製作公開。脚本大和屋竺。監督梅澤薫。

千賀かほるの「真夜中のギター」から着想を得た、と勝手に想像した冒頭のシーン。これから何が始まるのだろうというあやしい雰囲気。ロングショットで夜の荒野を見渡すと対立するギャングの取引を抗争に変えるライフル魔。ついでに真夜中のギター少女を火輪の中凌辱していると、ギャングの残したトランクが消えている。

ライフル魔はギター少女を追うも、逆にギャング団の的となる。少女はかつてライフル魔の舌を切った男の情婦だった・・・。ここからは何が何だか分からなくなる怒涛の展開。元刑事、香水変態、命乞いダンスを楽しみながら、ああ『荒野のダッチワイフ』のようなアンニュイな流れになる。五悪人って誰だ。みんな悪人なのだが。

ギター少女が荒野で言う。/お母さんのお墓はわからなくなってしまったわ。/わたしもこの映画の細かな部分は全くわかりません。ハードボイルドってこういうことをいうんだろうか。

国立映画アーカイブ「逝ける映画人を偲んで 山本昌平、港雄一 2019-2020」にて
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