このレビューはネタバレを含みます
【不倫女と略奪男】2023年9本目
石原裕次郎、本格的な映画デビュー作。
彼が主演のようで、結果的にどちらかというと津川雅彦演じる弟の印象が強く残りました。
もちろん石原裕次郎のスラリとした体格と丁度良い肉付きの身体は、スター性を備えており、一際放つオーラに魅了されるであろう。
舞台は鎌倉で、
不倫女と男兄弟の三角関係を映し出す。
駅で一目惚れをし、声をかけたのは弟(津川雅彦)。なんともいえないプラトニックな関係性を続けていく中で、女は彼に、優しさを求めて聖なる好意を抱いている。しかし、彼女は彼に夫がいることを隠している。
一方の兄(石原裕次郎)は弟の彼女と知りながら強引な関係性を迫り、彼女もそれを受け入れてしまう。さらに不倫という事実も知りながら、強引に弟から奪うというそのの行動からは感情のコントロールができない若さゆえの稚拙さを見せるのである。
弟が可哀想ではないかという感情を抱きそうな中で、最後の彼の戦慄な行動で終わる今作は我々の心にモヤモヤを突きつけてくる。
何度も何度も2人の周りを船で旋回するシーン。怖すぎます。