クラリス

魔女の宅急便のクラリスのレビュー・感想・評価

魔女の宅急便(1989年製作の映画)
3.7
今月末に小豆島オリーブ公園へ行くので、気分を高めるために鑑賞🐈‍⬛
実写版『魔女の宅急便』のロケ地らしく、ホウキを貸し出してくれるそうなので、キキごっこをして写真を撮るのが楽しみ!🤭🧹

何年か前に観た時はキキの子どもっぽさにイライラした記憶があるけど、今回は「自分じゃ認めたくないけど誰しも心に抱いてしまう複雑な感情」を絶妙に捉えて表現してるのが上手いなぁ〜と感心しながら観てしまった。
街ですれ違う人たちは私のことなんてこれっぽっちも見てないのに、自分の格好がみすぼらしくて勝手に劣等感を抱いてしまう瞬間。
親しくしてる友達が自分以外のコミュニティーの友人と仲良くしてる様子を見て嫉妬してしまう瞬間。認めたくないけど分かるなぁ〜と思いながら観ました。

おばあさまがキキの仕事ぶりを認めて「とってもお世話になったから」ってケーキを焼いてくれた所、仕事していて誰かに感謝されるって、報われたようなとっても幸せな気持ちになるんだよなぁーってじわっときました。
魔法の力が弱くなったからジジの言葉が分からなくなったって言ってたけど、飛べるようになった後も特に会話してるシーンはなかったよね?それはやっぱり魔力とか関係なく、キキが大人になってしまったからとかジジが恋をしてしまったからとか、別の理由があるのかな?

この前NHKのドキュメンタリー番組で『君たちはどう生きるか』のサントラ収録現場に密着した映像を流してたんだけど、久石譲が無音のアニメーション映像を観ながらピアノを弾いていて、「うわっ、こんなにシーンぴったりに作曲してるものなの…?!」ってビックリしたんだよね。だってテレビドラマのサントラとかって、10話通して同じ曲使うから映像に全く合ってない時とかあるじゃん?
だから今回今作を観て、空を飛んでる時は爽快感のある楽しげなメロディー、そして重たい荷物を持ちながら階段を上るシーンに切り替わったバッチリのタイミングで曲調がガラっと変わり、また空へ飛び立つと明るいメロディーになるのが本当に「絵を観ながら作曲してるんだな」って感じられて感動した!!

『ルージュの伝言』ってこの作品にピッタリな曲調だと思うんだけど、大人になってよくよく歌詞を見てみたら旦那に浮気されて義実家に帰ろうとしてる女性の歌なことに気付いて、可愛いメロディーで誤魔化されてたけど全然児童文学らしくない生々しい設定にビックリした覚えがある😂笑
でも『やさしさに包まれたなら』もどちらもこの映画にハマっているし、最高の選曲だと思います💄
クラリス

クラリス