けーな

ベント/堕ちた饗宴のけーなのレビュー・感想・評価

ベント/堕ちた饗宴(1997年製作の映画)
3.5
今作は、舞台で行われる演劇が有名。イギリスのウエストエンドでは、イアン・マッケランやアラン・カミングが、ブロードウェイでは、リチャード・ギアが、主人公マックスを演じているし、日本でも役所広司や椎名桔平が演じている。それだけ有名な戯曲なのに、映画の知名度は今ひとつで、VHSビデオはあるが、DVD化されていない。

とても衝撃的な話で、私としては、かなり苦手な話ではあった。しかし、映画の出来としては、とても良い物だと思う。

ナチスがユダヤ人を迫害したことは、誰もが知るところだが、今作は、ナチスがゲイを迫害したことについて取り上げている。ユダヤ人が黄色いダビデの星を胸につけさせられていたことは有名だけれども、ゲイは、ピンクの三角(ピンクトライアングル)をつけさせられて、ユダヤ人よりも低い立場に置かれて迫害され、ホロコーストに送られた。その歴史を元に作られた話が今作である。
私は、そんな史実を元にした奥深い話だとは知らずに、ジュード・ロウが出ているという理由だけで今作を見た。しかも、ジュード・ロウのファンであるのに、映画を見終わっても、彼がどこに出ているかわからないという、別の衝撃もあって、驚いた。最初から見直したら、初めの方で、チラッと2回だけ映っていた。

クライブ・オーウェンが主人公マックスを熱く演じている。舞台を演じたイアン・マッケランも出ているし、ミック・ジャガーまで出ていて、歌も披露している。最後の方には、ポール・ベタニーまで出演していて、脇役が実に豪華な映画である。
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