たけちゃん

あの頃ペニー・レインとのたけちゃんのレビュー・感想・評価

あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)
4.1
ベットの下で、"自由"を見つけて……


キャメロン・クロウ監督、脚本 2001年製作
主演パトリック・フュジット、ケイト・ハドソン


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
本日、6月9日は「ロックの日」
今年もやって来ましたロックの日\(^o^)/
今日はみんなでロック映画を観ましょう(^o^)ノ

僕が今年選んだのは「あの頃ペニー・レインと」です。
やっぱり音楽映画は良いですね~\(* ¨̮*)/\(*¨̮ *)/





さて、映画です。
この映画、実は初見でした。
この映画が公開された2000年って、いわゆる子育て期で、全然映画が観られてないんですよね。
僕は、"あの頃アンパンマンと"、よ(笑)

でも、ロック映画なのは知っていたし、いつか観ようとBDも持ってましたヘヘッ(´∇`)
原題の「Almost Famous」って、劇中では「スター街道爆進中」って訳してましたね(ˆωˆ )フフフ…、メイヤク


監督のキャメロン・クロウは、実際に15歳の時に雑誌ローリング・ストーンのライターになったというんだからすごい。今作はその時の経験を元に書いたストーリーなんですって。

オープニングのクレジットシーン観ただけで、絶対好きな映画だって分かる。
手書きのキャスト紹介の間に映るレコードジャケット。もう、最高じゃない?



主人公はロックジャーナリストを目指すウィリアム・ミラー、まだ15歳。演じるのはパトリック・フュジット。これがデビュー作よ。
ウィリアムの部屋にはジミヘンやザ・フーのポスター。いいねいいね~(◦ˉ ˘ ˉ◦)、青春って、いいね!

そして、タイトルにもあるペニー・レイン
演じるケイト・ハドソンのことは全然知らなかったんですが、調べてみたら、なんとゴールディ・ホーンの娘ですって。お母さんは離婚後、カート・ラッセルと付き合っていて、ケイトもカートを父親と呼んでいるらしいですよ。驚いた!

ペニー・レインの友人ポレキシア役はアンナ・パキン。同じ年に「X-Men」でローグを演じてるんですよね~。

ウィリアムのお母さんはフランシス・マクドーマンド。後に3枚の看板を掲げます……( ¯−¯ )フッ

レコードを残してくれるお姉ちゃんはズーイー・デシャネルだよ(◦ˉ ˘ ˉ◦)


劇中に出てくるバンド、スティル・ウォーターは架空のバンドです。このへんがややこしい。
キャメロン・クロウのイメージでは、オールマン・ブラザーズ・バンドを意識したらしいですよ。
実はStill Waterという別バンドが本当にいて、僕は混乱しました(笑)

映画のスティル・ウォーターの曲は、キャメロン・クロウと奥さんのナンシー・ウィルソン、そしてピーター・フランプトンとの共作って言うんだから凄いわ( ˘ ˘ )ウンウン
ちなみに、奥さんのナンシーって、あのロックバンド、ハートのギタリストですからね!でも、現在、2人は離婚しちゃったみたい……⸜( ¯⌓¯ )⸝

そして、ウィリアムに影響を与える師匠のようなレスター・バングス役は実在の人物で、フィリップ・シーモア・ホフマンが演じてます。この人、やっぱり素晴らしい( ˘ ˘ )ウンウン
ぜひ「パイレーツ・ロック」も観てね!





ロック映画ですからね。
やっぱり音ネタも語らないと!
ということでここから音ネタ💩ウンチクンです。
もう、60年代から70年代の名盤目白押し!
でも、全編、音楽が流れているので、とても全ては語れません。サントラを中心に印象的な場面の曲だけ拾います( •̀ω•́ )و✧
この後、ネタバレ全開になります( ¯−¯ )フッ






タイトルの後、プラザホテルのキーが写り、場面は街の様子に。ここで流れている変な歌(笑)。
この曲、「ザ・チップマンク・ソング」と言うんですが、3匹の歌うシマリスが出てくるクリスマスソングで、なんと、全米ナンバーワンヒット曲(ˆωˆ )フフフ…


そして、セックスやドラッグの歌としてサイモンとガーファンクルのレコードが(笑)。お母さん、なんぼ教師でも偏見がすごい。
昔はそうだったんだよねぇ。
僕も親に叱られました( ¯−¯ )フッ

お姉ちゃんがお母さんと揉めて家を出る。
そこで流れるのがサイモンとガーファンクルの「アメリカ」ね。今聴くと全く反逆のロックじゃないけどね(ˆωˆ )フフフ…
歌詞の中で「アメリカを探しに来たんです」と歌うんだけど、このアメリカを"自由"とか"生きる目的"などと置き換えると、家を出るお姉ちゃんの気持ちが見て取れるよね。


そして、ウィリアムはとうとうベットの下に自由を見つけます。お宝の山。
もう、名盤ばかり。
その中で最初にかけるのが、ザ・フーのロックオペラ「Tommy」です。曲は「Sparks」です。
僕もターンテーブルの回る姿、ずっと見ていたなぁ( ˘ ˘ )ウンウン


そして、来た!
ブラック・サバスの「パラノイア」
サバスの取材に向かうのね。
そこでウィリアムはペニー・レインと出会う!


ウィリアムが忍び込んだ楽屋シーンも良かったなぁ。スティル・ウォーターと一緒に楽屋へ。そこでウィリアムはラッセルと知り合いになるんですね。


スティル・ウォーターのツアーに同行することになるウィリアム。ツアーバスで流れているのがオールマン・ブラザーズ・バンドの「One Way Out」。いや~、めちゃめちゃかっこいいんですけど~。こういうハードブギのナンバー、大好き。「One Way Out」って「片道」とか「一方通行」の意味ですよね。この場面にピッタリ!


感電事故があって、大喧嘩。
バスでゲートを突破する場面で流れるのはレッド・ツェッペリンの「That's The Way」です。
この曲はZep3枚目のアルバムに収録されています。フォーキーなナンバーで、昔は好きじゃなかったけど、今聴くと、この3枚目、良いんだよねぇ。僕も歳をとりましたヘヘッ(´∇`)



メンバーと喧嘩したラッセルは、1人パーティへ。
ここで流れていたのはディープ・パープルの「Burn」でしたね!
ラッセルの「I'm a Golden God」ってセリフ、ロバート・プラントが本当に言ったらしい。
みんな若かったね~!


ラッセルはバンドのバスに戻り、険悪な雰囲気。
そして流れるエルトン・ジョンの「Tiny Dancer」、この曲をみんなで大合唱\(^o^)/
「今日はとても忙しい1日だった……」
歌って、良いよね~。
なんか、沁みるシーン( ¯−¯ )フッ


ホテルについて、テレビで流れていたのはスティーリー・ダンの「Reelin' in the Years」でしたね~。懐かしい~。
最初、曲は知ってるのに思い出せなくて、やっとスティーリー・ダンに行き着きました(笑)
最近聴いてないからなぁ。
やっぱりいいわ、スティーリー・ダン。


バンドに新しいマネージャーが送りこまれる。
今までの破天荒ではいけないと考えるメンバー。
そこで流れるのが、キャット・スティーブンスの「The Wind」です。
名曲ですね。
キャット・スティーブンスは、あのGOTG2でヨンドゥとの名シーンで流れた「Father and Son」で覚えているでしょうか。この「The Wind」はアニメ「SING!」でも使われていましたよ。


バンドがニューヨークに向かうシーンで流れるのはレッド・ツェッペリンの「Misty Mountain Hop」。最高傑作と呼ばれるZep4枚目のアルバム、B面の1曲目でした。もう、死ぬほど好き!


ペニー・レインが恋人を追って呼ぼれてないパーティで、行き場を失い飛び出した彼女をウィリアムが追うシーン。そこで流れるのがエルトン・ジョンの隠れた名曲と言われる「Mona Lisas and Mad Hatters」です。ニューヨークという街の生きづらさを歌った歌詞が沁みます。これは1972年発表の「ホンキーシャトー」に入っていますよ。

そこからのスティービー・ワンダー、「My Cherie Amour」。うーん、ピッタリ!


失意の中、自宅に戻ってきたウィリアム。
そこで流れるのがレッド・ツェッペリンの「The Rain Song」
お母さんとお姉ちゃんのハグシーンも良し!

ラストはレッド・ツェッペリンで「Tangerine」
キャメロン・クロウ、さすが玄人だなぁ。
Zepの3枚目推しが強い(笑)


エンドクレジットで流れるのは、ザ・ビーチ・ボーイズの「Feel Flows」です。この曲はビーチ・ボーイズ1971年発表の「Surf's Up」収録。ブライアン・ウィルソン色が強くて、かなりサイケデリックなアレンジだよね。





正直に言うと、音楽以上の感動は、映画からは受け取れなかったんだけど、あの時代の空気を感じることが出来て、懐かしく、嬉しかったのも事実。
そう考えると、個人的には良い映画でしたわ。
スコアは限りなく音楽による加点です(ˆωˆ )フフフ…
「ロックの日」に、いいロック映画観れました!