スプレンドールのいち麦のレビュー・感想・評価

懐かしい名画のフッテージと数々のポスターで紡がれる映画館の盛衰が物哀しい。映画館を切り盛りする男女三人の馴れ初めと経緯が味わい深い。映画館の建築構造が洒落ていて、それが「素晴らしき哉、人生！」へのリスペクトを感じさせるラスト山場の演出に結び付く辺りは見事。

「イタリア名優列伝 ちょいワル編」オンライン上映(2021.12.8〜12/19)
＊野村雅夫氏の作品解説によれば、マルチェロ・マストロヤンニ演じるジャルダンとマッシモ・トロイージ演じるルイージがダブル・ちょいワルということだが、まぁ…うーん、それ程でもない感じ。

(覚え書き)
《劇中作品》
エルマンノ・オルミ「木靴の樹」
フェデリコ・フェリー二「アマルコルド」
ジッロ・ポンテコルボ「アルジェの戦い」
アレッサンドロ・ブラゼッティ「La cena delle beffe (1942)」
フランソワ・トリュフォー「映画に愛をこめて アメリカの夜」
マリオ・モニチェリ「戦争 はだかの兵隊」
フリッツ・ランク「メトロポリス」
ヴィットリオ・デ・シーカ「ミラノの奇蹟」
ジャック・タチ「プレイタイム」
イングマール・ベルイマン「野いちご」
マルコ・ベロッキオ「ポケットの中の握り拳」
カルミネ・ガローネ「シピオネ」
ディノ・リージ「追い越し野郎」
フランク・キャプラ「素晴らしき哉、人生！」
コスタ=ガブラス「Z」