Melko

ステイン・アライブのMelkoのレビュー・感想・評価

ステイン・アライブ(1983年製作の映画)
2.8
「昔ツッパッてたこと、謝るよ」
「嘘でしょ?いい子ぶらないで。ツッパッたおかげで貧しい街を抜け出せたのよ」

”Dance for them. Don’t dance for yourself, Tony.”

ん〜〜〜
3.0に基準点としてるけど、、ひっさしぶりのこの点数。
ダメだ〜〜〜
スライ、これはダメだ〜〜
文句を言いたいことが多すぎる〜!!

※所々暴言吐いてます🙏↓

ダンスが好きで、ディスコで踊るのが趣味だったトニー。「サタデー・ナイト・フィーバー」では、やりたいことがわからずくすぶりまくった青春時代だったトニー。
6年が経ち、時代も変わったようだ。
トニーはブルックリンを飛び出し、ニューヨークへ。白いパンタロンなスーツから、ピッチピチのレオタードに変わり、舞台のダンサーを目指してオーディションや売り込みの日々。でもなかなか上手くいかない。ダンス講師な同僚のジャッキーは恋人でもあり、良きライバル。彼女が出演する舞台を見に行ったトニーは、そこで華々しく美しいダンスを見せるプリマドンナのローラに心を奪われ…

まず!!今作はトニーのことを全然魅力的に描けていない。物語の大半が「クズ野郎」ムーブ。もちろん華麗なダンスも要所で見せてくれるけど、
ローラとイチャイチャ→彼女蔑ろ→ローラが急にドライ→いじけてローラにあたる→彼女に会いに行く→彼女がトニーの浮気に気づく→別れを切り出す→トニー謝る→仲直り→トニーまた浮気……
……なんなん。笑
トニー自身、ただのチャラ男というよりも、「才能に惚れる」ことと「魅力に惚れること」の区別がついてなくて、それが引き起こす様々な行動が、彼の才能やチャンスを潰しかねず、見ていて非常にイライラする。
元々割り切った関係でも良かったローラは置いといても、とにかくジャッキーが不憫で仕方ない。あとあんなに蔑ろにされて、ちょっと謝られたからって元サヤに戻るか??普通
それはさぁ、スライの願望なんじゃないの??てっきり「これからは友達よ」のままで行くのかと思いきや。そんな都合の良い女、いないからね!普通!!
「お前といるとホッとする」じゃねぇんだよタコ
トニーの態度で1番いただけないのがラストのショー終わり。ジャッキーとキスしながらローラと目が合い、そのまま見る…
えええええなんて女々しいの
見せつけてるの???あんた舞台上で勢い余ってローラにキスしたのに…怖っっ

あとねぇ、時代故なのか、ラストのダンスショーがあんまり感動できなかったんですが…
というのも、なんなんですかあのマッスルミュージカルみたいな演目は…筋肉が好きな私でも引いてしまうほど、演目のテーマがわけわからんのだが…あんなに激しいダンスである必要があるのか、創作ダンスっつっても意味わからんだろうし、お母さんアレ見てどこに感動するんだい…?
途中SMっぽい演目あったよね?
あと何より、衣装の趣味が全然よくない。
演者の引き締まった身体を見せたかったんだろうけど、、ほぼ裸じゃん…うーむ。。
練習着のレオタードの方がよっぽど派手で目に優しかったなぁ…

いや、主役のトラボルタ含め、ローラもジャッキーも、さすがダンサーさんだから、みんなダンスはべらぼうにうまいし、身体も動きもキレッキレだしみんなめちゃくちゃ頑張ってたし、演技も悪くはなかった。
ただただ、演出や脚本、ディレクションが悪い。

最後の最後でタイトル曲がかかるのも、かっこよさげに思えるんだけど、ジャッキー残して1人で歩いてるし、
どなたかのレビューで見たけど「昔を引きずってるようでなんだか…」って、確かにそうだなぁ。てかなんか雑に感じたんだよな…
トニーはここからホントの意味での大人になれるのか。
だいぶ厳しい…だって彼はまだ、自分の力を200%解放して「自分のために」踊れたばかり。
プロならば「観客のために」踊れるようにならなければ…

「ビッグになりたい/何かを成し遂げたい」ハングリー精神があったから都会に出れたし、大都会でチャンスを掴むには、駆け引きや人を利用することも必要
という、メッセージはわかるのよ。
ダンスにおいては誰にも負けたくないから、自分の彼女にすら「役がもらえて羨ましい」って素直に心の中をさらけ出せるのはトニーの良いところだし。
でもなぁ、、
監督したスライのダメなところがすごい出てた気がする、、ラジー賞にノミネートされたり、「史上最悪の続編」て呼ばれるのも納得できちゃう。。
うーん、残念だわぁ
Melko

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