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泥棒成金のジャンのレビュー・感想・評価

泥棒成金(1954年製作の映画)
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ケイリー・グラントが警察から逃げるシーン、花を使ったドタバタの逃走、ブレーキ音を響かせながら高スピードで車を運転するグレース・ケリー、『めまい』を準備するかのような抑えた照明と外の花火が室内を照らすグラントとケリーのラブシーン、最後の策略のサスペンス、あらゆるシーンが素晴らしい。
車の座席に座ってグラントとケリーが食事するシーンの長回し、車に乗ったケリーがグラントの腕を掴んで愛の告白をするシーンなど、車を巡って視線の高低差も利用しつつ二人の会話を捉えるショットも冴えていた。
途中、小津のショットかと見紛うような、灯台を捉えた低い位置の固定ショット、釣りをするグラントを背後から捉えつつその縁がまっすぐフレームを横切っているショットがあった。
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