旅の魅惑はただ単に、空間やかたちや色彩から――人が訪ねる場所あるいは通り過ぎる場所から――ひきだされるのではない。それはまた、人が再活性化する、様ざまの個人的な「時」からもひきだされる。生涯の旅をさ…
>>続きを読む早稲田松竹で35mm鑑賞。
自由自在に動き回る、とても目で追い切れぬ軌道を描く手持ちの映像の静穏な嵐。
気付けばイメージは内面化され、ただ眺めているだけのはずのフィルムの表層に、鑑賞者自身の柔らかな…
最近読んだ「この映画を視ているのは誰か(佐々木敦)」の中に映画のカメラの視点は幽霊の視点そのものだ、と書いてあったが、この映画のカメラはゴーストメカスの視点そのものだ。彼は母親を見つめるが声はかけな…
>>続きを読むジョナス・メカスの『リトアニアへの旅の追憶』。
まだ18歳だった僕は大阪の映画の学校の硬い椅子に座って、リトアニアの風景を眺めていた。フィルムによる上映といういま思うと願ってもない環境だったけれど、…
亡命先のブルックリンの風景
難民の集い
故郷の豊かな自然
家族や親類との交流
27年の時間を埋めるかのように
飲んで歌って踊って楽しそうです♪
強制労働収容所
ウィーンの修道院
果物市場の火災
…
観ながら永遠という言葉が浮かんできてあれやこれや考えていた。
永遠の事なぞよく分からないのだけど、これは永遠なのかもしれない、と。
永遠にに見ていられそうだ、と。
ところどころの台詞、写経したかっ…