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リトアニアへの旅の追憶のしをのレビュー・感想・評価

リトアニアへの旅の追憶(1972年製作の映画)
5.0
絶対スクリーンで見たかったやつ。光が眩しすぎてそれだけで泣きそうになるしどの瞬間も愛おしくて離したくない。
観てる時にその苦労を知りもしないのに完全にメカス家の一員になってるような気分、というか同時に自分の過去だったり家族を思い出さずにはいられない。数ヶ月前に具合が悪いって聞いてその次の月に会いに行こうとアメリカ行きのチケットを見てた矢先に死んじゃった私のおじいちゃんとか、大好きだったけどもう会えなさそうなメカスを教えてくれた男の子とか、酷いことしちゃってもう会えないひととか、なんにもないんだけど疎遠になっちゃったともだちとか、みんなどこにいるんだろう(しかもそんなひとたちってこれからどんどん増えていく)。時が止まって私だけが年老いていて、もう会えない人は自分の記憶の朧げすぎる映像で永遠に再生されるけどどんどん曖昧になっていく。置いていかないでって思うし、あのスクリーンに映る映像が永遠に続けばいいのにって思う。
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