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秋刀魚の味のyawaraのレビュー・感想・評価

秋刀魚の味(1962年製作の映画)
4.7
妻に先立たれた初老の男性が、人生の節目に至る様子を描く。

どこか幼さを残した男性像がリアルで、彼らのやりとりにすごく温かみがあります。
しこたま飲んで茫然自失となる人も、ゴルフクラブに執着してしまう人もいて、自分としては気持ちが入り込みました。「人生はいつもひとりぼっち」といったセリフもあり、そういう感じ方にもシンパシーがあります。ただ、この映画は支えあって生きてるのが我々の社会であることを伝えているように思いました。

一方、日本の女性のしなやかさと逞しさも非常に強く感じました。今も昔も変わらず、男性に比べ女性の社会性はすごく高いんですね。
時代が移り変わっても人間性はいつでも共有できる価値観であり、そこをしっかりと描くことで普遍的なドラマが生まれています。

ゆったりと感じたわりに、2時間があっという間でした。
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