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『無人の野』に投稿された感想・評価

tak

takの感想・評価

4.0
このベトナム映画が日本で公開されたのは1982年。同じベトナム戦争を扱った映画としてコッポラの「地獄の黙示録」が公開された少し後だった。ベトナム側から戦争を描いた作品として紹介され興味があったのだが、ビデオはリリースされておらず、なかなか観る機会がなかった。BSにて深夜に放送され、やっと観ることができた。ありがとうNHK。

僕らはこれまでハリウッドが製作したベトナム戦争映画を数々観てきた。戦場の狂気を描いた「地獄の黙示録」、「ディアハンター」や「フルメタルジャケット」では精神を崩壊させる人間達を、帰還兵の問題を提示した「ランボー」、戦争を内省する「プラトーン」や「7月4日に生まれて」「カジュアリティーズ」。それらは泥沼化したあの戦争が何だったのかを、アメリカ人は様々な視点から見つめ直してきた。この「無人の野」はベトナム側からあの戦争を描いたものだが、とにかく政治色がないのだ。もっと反アメリカ色を露骨に出した、社会主義国としての立場を描いたものを僕は最初想像していた。カメラは淡々と戦場で暮らす夫婦の姿を追うのだ。

主人公はメコンデルタ地帯で水上生活をおくっている夫婦だ。子供が一人いるが愛おしくてたまらない二人の様子がなんとも微笑ましい。彼らは米軍の攻撃に抵抗する為のゲリラ戦で連絡要員を務めている。地域の人間を抹殺するように命じられ、執拗にやって来る米軍ヘリコプター。その黒い巨体がうろうろする様は、さながら獲物を探す怪物だ。迫ってくる危険から平穏な生活を守ること。主人公はそれだけを懸命にやっている。子供をビニール袋に入れて一緒に水中に隠れる場面は必死さがこちらにも伝わってくる。ラストシーンではアメリカ人側の人間性にも言及しており、一方的な視点で終わらない。物言わぬラストシーンに戦争の無意味さを思い知らされる。粗さこそあるけれど、世の中を知るために多くの人にみてもらうべき映画だ。
nagaoshan

nagaoshanの感想・評価

4.1
グエン・ホン・セン監督作品!

ベトナム映画特集②

ベトナム戦争中のメコン川湿地帯で解放軍の連絡院をして戦っている夫婦バー・ドーとサウ・ソウ。

米軍の低空飛行ヘリから身を隠しながら、なんと乳飲み子を育てている逞しい夫婦の物語。

愛し合う2人の夫婦と乳飲み子ヴーの日常を丁寧に描きつつ米軍に執拗に狙われる夫婦の運命と素晴らしいメコン川の風景との対比がほんとに素晴らしい!

川の木の上での生活は一瞬の油断で赤子の命をも危険にしてしまう…
バーの張り手…

モノクロなのにメコン川の透明感ときたら…

泣き止まないヴーと迫りくる米兵…

モノホンのベトナム側🇻🇳から描いた作品はハリウッドのいわゆるベトナム戦争映画の名作群が霞んでいくくらいに響いた!
これ、1979年の作品ですよ!
これはほんとに貴重な体験をした作品でした、勉強になった(^^)


良か映画!
崇敬するIホール初代総支配人様 34

ここ何年か、アジア圏(韓国・中国・台湾以外の)の作品が積極的に劇場公開されたりソフト化されていますよね。
この傑作もそろそろ再上映もしくはソフト化されるのでは…
といった仄かな期待と、万が一現実になった暁には是非ご覧になって頂きたいという思いを込めてupしてみました。

ベトナム戦争に関して米国製作による作品しかご覧になったことのない方は本作鑑賞後、ベトナム戦争に対しての固定観念が音を立てて崩れ去ります。
他の戦争に関しては、大抵両国の解釈による作品がそれぞれ製作されているので第三者的な立場で作品を鑑賞し真実に近い形で戦争を理解することが出来ます。
ところがベトナム戦争に関してだけは、極めて一方的な解釈をすり込まれてしまっているように思います。

ただこの作品をお薦めしたい一番の理由は、戦争映画として優れているからというわけではなく、一組の夫婦と赤ん坊がベトナムの湿地帯で生活する様子が息をのむような美しすぎる映像(モノクロ)で撮影されているからです。
サタジット・レイを彷彿させるような超美映像です。
「ルイジアナ物語」も頭をよぎります。

のどかで穏やかな毎日を切り裂くような、米軍ヘリのプロペラ音…
低空飛行の爆撃から巧みに身を隠しながら必死に逃げる様子はハンパないスリルです。
ラストに至っては、ベトナム人の逞しさと底力をまざまざと見せつけられます。

多少のプロパガンダはお互いさま、大人の事情で米軍兵士を演じているのがアジア系の役者だったりするのはご愛敬としても、ベトナム戦争の真実の1ページを切り取ったまぎれもない傑作☆彡