湯っ子

十八歳、海への湯っ子のレビュー・感想・評価

十八歳、海へ(1979年製作の映画)
3.5
中上健次原作ということと、主演3人に惹かれて鑑賞。
色々おかしなところがあって、ツッコミどころは満載なのだが、この時代の若者のギラついたエネルギーは感じられた。
永島敏行目当てだったんだけど、この作品ではバカっぽい役で残念。森下愛子はもちろん最高に可愛いんだけど、クドカン作品で見かけていた彼女を思い出して、その可愛さをずっと保っていることに驚く。むしろ歳をとってからの方が好きかもしれない。
この主演3人の中では、小林薫がよかった。
「…恥ずかしいよ。」にはやられたなぁ。

中学生の頃、中上健次が10代を描いた作品を何冊か読んだ。内容は忘れてしまったが、無軌道で、酒やドラッグに溺れ、刹那的に生き、破滅へ向かう者たちの物語に衝撃を受け、脳味噌が沸騰したような感覚を覚えている。

ラストシーン、なんかニセモノっぽいかもめが飛んでると思ったら凧だった。ちょうど「かもめのジョナサン」が流行っていた時の作品だから、きっと彼らを暗示してるんだろうね。
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