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七小福のXXXXXのレビュー・感想・評価

七小福(1988年製作の映画)
4.5
【ラストに香港映画見ようね会のアナウンスあります!】

「人に見下されても卑屈になるな!」
サモ・ハン主演のヒューマンドラマの名作。ジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、サモ・ハンの少年時代を描いた作品。
リブートレビューになります。前にコメントいただいた方、申し訳ありません!🙏

脚本家のアレックス・ロー氏が、先日他界されJAIHOにて追悼配信されています。
アレックス・ローは『誰かがあなたを愛してる』の脚本家で知られていました。

1960年代香港、7歳の陳港生(ジャッキーの本名)は、母親に連れられ全寮制の京劇の学校に入学する。契約は10年、激しい暴力も辞さない厳しい学校生活。陳港生は兄貴分のサモや、弱虫のピョウと出会い、立派な青年へと成長していくが、次第に京劇は時代遅れのものへと変わっていった...。

サモが、当時30代ながらも老け役に挑戦し、アクションを完全に封印し、重厚な名演技を見せてくれる。この作品で香港金像奨最優秀主演男優賞を獲得!

そして、『霊幻道士』のラム・チェンインの哀愁漂うスタントマン。ラム・チェンインの一世一代の名演技と言っても過言ではなく、悲劇的な運命を辿る彼の姿は、その後の早すぎる死を連想してしまい、涙を隠せないですね。

それにしても、ジャッキーら子役がすごい本人に似ていて、一体どこで見つけてきたの?!って絶妙な配役。ジャッキー映画の顔馴染みのウー・マおじさんや、ジョン・シャムのゲスト出演も嬉しい。

学園生活は、現在なら児童虐待や強烈なパワハラそのもので、ジャッキーたちは、成功の影で本当に壮絶な人生を歩んできたんだなとしんみりしちゃいます。

ジャッキー本人は、「こんな生優しいものじゃなかった」と今作を認めてない様ですが、学校の仲間との友情や、ジャッキーの知られざる初恋など、とびきり瑞々しく描いております。

いつも、笑顔のジャッキーですが、7歳の頃から10年間血の滲む様な、厳しい京劇の修行をしており、ジャッキーのあのパルクールの様なスーパーアクションや、見事な功夫の基礎は全て京劇の学校での厳しい修行が原点でした。多分、最近のアクションスターの動きが硬いのは、幼少期からこんなに厳しい鍛錬を積んでる人が、誰もいないからだと思う。

ベッドの隙間に挟まる亀の隠喩が、ジャッキー、ユン・ピョウ、サモが刑務所の様な学校に拘束されている意味だと思います。

そして、時代が変わり、京劇から映画のスタントマンへと転身していく、ジャッキーたちの半生もしっかり描いた作品!
ジャッキーは1962年に子役でデビューして、『酔拳』ブレイクまで16年も掛かっています。さらに『ラッシュアワー』で、世界的スーパースターになったのは、デビューから
33年経ってから。まさに苦労の人ですね。

ゴールデントリオのアクション超大作に比べて、かなり地味な作品ですが、香港映画とは思えない位に、非常に丁寧に作られた良作です!🇭🇰

さて、次回が差し迫ってきました。
開催日:8月28日(日)
課題作品:『人魚姫』チャウ・シンチー監督作品
Amazonプライム、U-NEXTにて見放題。

27日は火薬筋肉の会なので、一日ずらします。奮ってのご参加お待ちしてます!!
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