岩山の空虚さはマクベス的には正解なんだろうけど、ウェルズ的にはアウト。『Too Much Johnson』の後半みたい。
気の狂った王妃を医者が「何だアイツ?」って顔してずっと見てるシーンと、首吊り…
なるほどマクベスのヒロインってファム・ファタールなんだな。豪勢な印象の「オセロ」と比べるとかなりB級感がある。セットの数の乏しさを誤魔化す闇と煙。どうしても同じ場所でちょこちょこ動き回って延々と喋っ…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
魔女の予言や悪妻の言うことを鵜呑みにして調子に乗った暴君マクベス(オーソン・ウェルズ)の破滅を描いた映画。黒澤明子監督の「蜘蛛巣城」はまんまこのストーリーだったのね。
裏切りなどの卑怯なことでスコ…
原作のコメディさ 韻文の軽快さを最大限に抜いて重くアレンジしました!ひげきです!どうぞ!みたいなマクベス。個人的に門番のところや少年が殺されるところの皮肉を言うところがいいのに。揶揄る要素が少ない。…
>>続きを読む暗い……重い……
スタジオに組まれた舞台背景はただの岩の塊(アンドレ・バザンなんかもこれ自体は「悪趣味」であると言っている)。演劇をそのまま映像に記録した感じ。王殺しの長回しシーンでは、殺害の現場…
ウェルズ監督の演出を味わうというよりも、ウェルズのシェイクスピア愛を受け止める映画。
シェイクスピア劇を映画に収めようと、シェイクスピア劇の見所である悲劇への変遷と台詞回しをとにかく引き立たせる演…