しゃび

カメレオンマンのしゃびのレビュー・感想・評価

カメレオンマン(1983年製作の映画)
5.0
【人はどのようにして愛を獲得するのだろうか?】

カメレオンのように周囲と同化する。

その特異な体質に大衆は熱狂し、そして忌み嫌う。

同じ人間でも、同じことをしていても、
好かれもするし嫌われもする。そのくらい世の中は移り気で感情的なのだ。

同化したい。
好かれたい。

愛されたい感覚と、同化したいという感覚は実は一緒なのではないか。

でも社会は僕たちを、本当に愛してはくれない。だから社会に同化しようとしてはいけない。

社会に同化しても、かりそめの安心が得られるだけ。

全体主義が誰を救っただろう。
全体は一つになれないのだ。

身の回りに目を向けよう。
目を背けてきたものが見つかるはずだから。繋がるべきは、近すぎてぼやけるくらい身近にある。


大好きな作品。
ウディアレンの代表作の一つだと思う。
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