レナード・ゼリグはどんな場所でもその環境にたちまち順応する。
そのことからカメレオンマンというあだ名がつく。
そんな彼の生涯を残されたフィルムや関係者が語る。
これはドキュメンタリーではないので、もちろんゼリグなる人物は存在しない。
だが演じるのがウディ・アレンなのでモキュメンタリーという構成にすぐに分かるという仕組み。
一種のアレンのコスプレショーとでも言えばいいのか。
色々な趣向を凝らした変化は見ものだが、ゼリグ自身の魅力という意味では物足りない。
こういう形態ならば、もっと奇想天外な人物に仕立て上げることはアレンにとってさほど難しくはないはず。
結局パロディ以上のものは感じられなかった。