油淋鶏

ペパーミント・キャンディーの油淋鶏のレビュー・感想・評価

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自暴自棄になった男が「帰りたい」と叫び線路の上に立って自殺をするところから彼のこれまでの人生を遡っていく。
チャプターごとにタイトルがつけられていること、遡るごとに映される列車の逆走シーンが印象的だった。
戻りたい、ではなく帰りたい、なのがものすごく切ない。帰る場所がなくなった彼。同じ場所に行ったってその帰りたい場所はそこにはなくて、なにもかも変わってしまっている。彼自身も見えてる景色も何もかも。
列車に轢かれる寸前の顔とラストシーンの顔が忘れられない。
構成も伏線もすごい。語彙力なくて表せないけどすごい。きれい。
油淋鶏

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