tAeKo

腑抜けども、悲しみの愛を見せろのtAeKoのレビュー・感想・評価

4.0
好きだ。
好きだなーこの映画!


すみかの求めてるもの。特別な存在になること。自己承認欲求が強い。認めてもらうためには、手段を選ばない。そこには、すごいエネルギーを感じた。
妹の求めてるもの。お姉ちゃんに許してもらうこと。漫画家になること。
兄の求めてるもの。家族のつながり。
まちこの求めているもの。家族を作ること。?

みんなが求めてるもののために必死だった。その出し方がそれぞれで面白い。すみかは、ほしいものはストレートに手に入れようとする。妹は、自分を抑え、罰することで。(その一方で、本能的な衝動が抑えられなくなって、勝手に手が動いてしまってる、漫画を描くシーンのギャップもいい。)
兄は自分より他人を優先することで。まちこは、ポジティブに考えていくことで。
すみかが近くにいたら絶対近寄りたくないし嫌な奴だけど、欲しいものにストレートに向かう姿は、ある意味尊敬に値するし、とてもバカだけど面白い。そして、ラストのほうでいもうとに、私のこと描くなら最後まで見届けなさいよ、ということば、さらに強さを感じた。



妹の
家族が目の前で死んだ苦しみも、自分がお風呂で屈辱を受けた時も、どんな苦しみも、漫画に使えると思っちゃう精神、、、。才能だし、その潜在的な欲と意識にぐっときた。

姉と妹は、妹が我慢して我慢して必死に思いやっている時より、言いたいことをぶつけた後に家族らしくなっている。思ってることを正面から言って、ぶつかることも大切なんだと教えてくれた。
この妹の反逆、見ていて気持ちよかった。どの方も、演技がうまいなぁ。


まちこの存在が、映画を面白い方向に持って言ってると思った。永作博美さんの演技、すごいな。
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