植物と動物が絶やされた世界。2022年のニューヨークを舞台に大企業ソイレント社が配給するソイレント・グリーンを巡るお話。
2022年って一昨年じゃん!って事で、1973年から見た未来設定が既に過去という脳がバグる感じが見ていて楽しい。富豪の家には自動ドアが付いていて一生懸命未来感を出そうとしていた。
高級住宅に備え付けの妾のような女性を"家具"と呼び、過去の生活を知りそれを受け継いでいく存在の老人を"本"と呼んだり、その世界独自の造語が蔓延るSF感は時計仕掛けのオレンジのようで本作の世界観を形成するのに一役買っていた。
この時代の映画のアクションシーンって、ヤンキーの喧嘩みたいな殴り合いをするからカッコいい。ファイティングポーズを取ってフットワークを駆使するよりも迫力が有るよ。
ちゃんと沢山のエキストラを使った人口過多表現が良かった。特に暴動シーンでブルドーザーを使ってすくわれていく市民達。たまにめちゃくちゃ痛そうな落ち方をしていて可哀想。
"ホーム"ってなんだろう?って思っていたら、とても素敵な安楽死施設で憧れる。でも式典中に話しかけるのはマジで辞めてほしいと思った。
月並みな感想だけど、今いるこの世界は美しい。そう再認識させてくれる映画だった。