しんどう

麦秋のしんどうのレビュー・感想・評価

麦秋(1951年製作の映画)
3.3
日常のさりげないひとコマひとコマを丁寧にすくい上げて描いていくといった徹底したディテールの積み重ねによって出来上がっている映画なのだなとつくづく思う。
大きなテーマとしては娘の嫁入りとそれを契機とした家族の変容してく様子が描かれていて、そこに無常観のようなものまで醸し出しているのだけど、それを説得力あるものにしているのが、ディテールのスケッチ力だ。
特に大きな事件が起きるわけでもない淡々とした日常の描写には物足りなさを感じてもおかしくない。でもそのひとつひとつが愛情込めて描き分けられていてつい見とれてしまう。
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