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麦秋のspicaのレビュー・感想・評価

麦秋(1951年製作の映画)
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見るのは2回目か3回目。
博物館の前で両親が「今が一番いい時かも」と言った時、「でもそういう時は結構短く、そういうこと言った時が終わりの始まりなんだよ」と私は心の中で思った。風船が空高く上がっていった。あー、終わりは近いと悲しくなった。その数ヶ月後?に家族は離れ離れ、大家族は3つに分かれてしまう。娘の結婚がきっかけだから、本当はめでたく、家族が仲が悪くて離れてしまったわけではない。でもにぎやかだった大家族の時代は突然終わりを告げた。決して「突然」ではない(娘は28歳)のだがやはり「突然」なのだ。
両親が大和の家で「これでも幸せな方だ」と言う。そうかもしれないが、家族の形態は常に移り変わり、そのことは老親にとっては寂しい場合が多いと思う。
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